AWSで実現するスケーラブルなインフラ構築
どうも、オーリスのなんでも屋さんのマキハラです。
弊社は岡山に限らず、全国から様々なソフトウェアの受託開発の依頼がありますが、意外とインフラの相談も多いのです。
最近はサーバーレス構成で提案することが増えてきていますが、AWSの基礎っぽい記事も書いてみようかなぁ〜と思い立ったので熱が冷める前に書き出している次第でございますm(__)m
岡山でシステム開発を手掛ける私たちは、インフラのスケーラビリティ(拡張性)を重視し、AWS(Amazon Web Services)を活用した最適なインフラ構築を提供しています。クラウド技術を駆使して、急成長するビジネスのニーズに柔軟に対応できるシステムを構築することは、今後の成功に欠かせません。
そこで本記事では、AWSを活用したスケーラブルなインフラ構築の方法と、そのメリットについてご紹介いたします。技術的な専門知識がなくても理解できるよう、分かりやすく解説していきます。
そもそもAWSとは?
AWS(Amazon Web Services)は、Amazonが提供するクラウドコンピューティングサービスです。サーバー、ストレージ、データベースなど、ITインフラに必要なものをインターネット経由で利用できます。自社でサーバーを購入・管理する必要がなく、必要な分だけ利用して料金を支払う形式なので、コスト削減や管理の手間を省くことができます。
スケーラブルなインフラの重要性
システム開発において、スケーラビリティは非常に重要な要素です。スケーラビリティとは、簡単に言えば「システムの規模を簡単に拡大・縮小できる能力」のことです。
スケーラブルでないシステムの場合:
- アクセス数が急増すると、システムが遅くなったり、最悪の場合ダウンしてしまう
- 事前に余裕を持たせたサーバー構成にすると、通常時は無駄なコストが発生
- 拡張のためにはシステム停止を伴う大規模な作業が必要
スケーラブルなシステムの場合:
- アクセス数の増減に応じて自動的にリソースを調整できる
- 必要な時に必要なだけリソースを使うため、コスト効率が良い
- ビジネスの成長に合わせて、システムもスムーズに成長できる
システム開発を行う企業にとって、急激なトラフィックの増加やビジネスの成長に伴うシステム拡張に対応できる柔軟なインフラは、安定したサービス提供を支える鍵となります。例えば、季節イベントや突然のメディア露出でアクセスが集中しても、システムを安定して運用できるのです。
【具体例】あるECサイトの場合
岡山の特産品を販売するECサイトを例に考えてみましょう。通常は1日500人程度のアクセスですが、テレビで紹介された日には突然10,000人以上のアクセスが集中することがあります。
- 従来の方法: 常に10,000人分のサーバーリソースを確保しておく必要があり、通常時は無駄なコストが発生
- AWSを使った方法: 通常は500人分のリソースを使用し、アクセスが増えたときだけ自動的に10,000人分まで拡張。使った分だけの料金で済む
AWSで実現するスケーラブルなインフラ構築

マキハラがよく使うAWSを活用したスケーラブルなインフラ構成例
AWSの豊富なサービス群を駆使することで、システム開発におけるインフラのスケーラビリティを簡単に実現できます。専門的な知識がなくても理解できるよう、基礎になるAWSのサービスや機能を以下に分かりやすくご紹介します。
1. EC2(Elastic Compute Cloud)
簡単に言うと: クラウド上の仮想サーバー
AWSのEC2は、仮想サーバーを必要なタイミングで起動・停止できるサービスです。システム開発を行う際には、トラフィックの急増に対応できるスケーラブルなサーバーを構築できるため、特にアクセス数が予測しづらいサービスに最適です。
例えば: ネットショップの繁忙期だけサーバーのパワーを上げることができます。
2. Auto Scaling
簡単に言うと: サーバーの数を自動で増減させる仕組み
Auto Scalingは、システムの需要に応じて、インスタンス(サーバー)の数を自動で増減させる機能です。これにより、ピーク時のトラフィックにもスムーズに対応でき、システムのダウンタイムを防ぎます。
例えば: アクセスが増えたら自動でサーバーを増やし、減ったら自動で減らすので人の手間が省けます。
3. ELB(Elastic Load Balancer)
簡単に言うと: アクセスを複数のサーバーに振り分ける役割
ELBは、複数のEC2インスタンスにトラフィックを分散させ、システムのパフォーマンスを安定させるために欠かせないサービスです。アクセスが集中しても、負荷を分散することでシステム全体の安定性が向上します。
例えば: レジが混んでいるスーパーで店員が「3番レジが空いています」と案内するようなイメージです。
4. RDS(Relational Database Service)
簡単に言うと: クラウド上のデータベース
RDSは、AWS上でスケーラブルなリレーショナルデータベースを提供するサービスです。自動バックアップや復旧機能も備えており、データベースの管理が簡素化されるとともに、急激なアクセス増加にも対応可能なスケーラビリティを実現します。
例えば: 会員情報や商品データなどを安全に保存でき、データ量が増えても自動的に対応します。
AWSインフラ導入の基本的な流れ
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現状分析とニーズの把握
現在のシステム状況や、どのようなスケーラビリティが必要かを分析します。トラフィックパターンやピーク時の負荷などを確認します。
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最適なAWSサービスの選定
ビジネスニーズに合わせて、どのAWSサービスを組み合わせるのが最適かを決定します。
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インフラ設計と構築
スケーラビリティを考慮したインフラ設計を行い、AWSサービスを組み合わせて構築します。
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テストと最適化
負荷テストを実施し、実際の運用を想定した動作確認と設定の最適化を行います。
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モニタリングと継続的な改善
運用開始後もパフォーマンスを監視し、必要に応じて調整を行い、常に最適な状態を維持します。
AWSを活用するオーリスの強み
地域に縛られないグローバル展開
AWSを活用することで、岡山に拠点を持つ私たちでも、地理的な制約を受けることなく、グローバルなスケールでのシステム運用が可能になります。世界中のユーザーに低遅延でサービスを提供できます。
コスト最適化のノウハウ
AWSの様々なサービスを最適に組み合わせることで、コストパフォーマンスに優れたインフラを構築します。必要な時に必要なだけリソースを使用する仕組みにより、無駄なコストを削減します。
開発に集中できる環境
インフラ管理の負担を軽減できるため、開発者は本来の業務に集中し、より迅速にサービスの品質向上に取り組むことができます。それにより、より価値の高いサービス開発に注力できます。
【事例】toC向けのスタートアップのサービス
課題: 広告を打ってユーザーが集まったはいいが、アクセスが集中してシステムダウンを繰り返していた
解決策: AWSのEC2、Auto Scaling、ELBを組み合わせたスケーラブルなインフラを構築
結果: アクセス数が従来の5倍になっても安定稼働。月間運用コストも20%削減
お客様からは「急なアクセス増加に対する不安がなくなり、安心してマーケティング施策を打てるようになった」と好評をいただいています。
まとめ
AWSを活用したスケーラブルなインフラ構築は、システム開発においても大きな強みとなります。Auto ScalingやElastic Load Balancer、RDSなどのAWSのサービスを上手に組み合わせることで、ビジネスの成長に応じた柔軟なシステム運用が実現可能です。
AWSを活用するメリット(まとめ)
- トラフィック急増時でも安定したサービス提供が可能
- 使用したリソース分だけの料金体系で、コスト効率が向上
- インフラ管理の手間が減り、本来の開発業務に集中できる
- ビジネスの成長に合わせて簡単にシステムを拡張できる
- 世界中どこからでも高速なアクセスが可能
私たちオーリスでは、AWSを駆使した最適なインフラを提供し、お客様のシステム開発を成功へと導きます。今後、ますます多様化するニーズに対応するため、私たちは引き続き最新の技術を取り入れ、安定したシステム運用をサポートし続けます。ぜひ、私たちのAWSを活用したシステム開発の強みを感じてください。